眠れない夜 No.075

 

小学校6年生の頃、私にはなかなか夜寝付けない時代があった。

その頃は夜の10時前には布団に入っていたが、寝付けるのはいつも午前2時から4時の間だった。

 

その時分は夜が来るのが怖かった。

このままでは私は死ぬのではないかと心配していたのだ。

眠れない恐怖の為、私は夜になると必死で眠ろうと頑張った。

 

そんな状態で眠れるわけがないのである。

 

眠ろうと焦れば焦るほど、頭は興奮し余計に眠れなくなるのは当然だが、まだ小学生の私はそんな事も分からなかった。

 

私は眠れない事を母に相談した。

 

母は私にこう言う。

 

「眠れないなら、勉強すれば?」

 

私は憤慨した。

 

何の問題も解決してないではないか。

眠れない苦痛に、勉強の苦痛がプラスされただけで、私には何のメリットも無いではないか。

 

一度はそんな誤ったアドバイスをした母だが、なかなか寝付けずにしだいに神経質になっていく私を見かねて、今度は有益なアドバイスをしてくれた。

 

このアドバイスが効いた。

 

母は私にこう言った。

 

「別に死なないから、気にするな」

 

母のこの簡単明瞭な一言で私は眠れない恐怖から解放され、心が楽になり、普通に眠れるようになったのだ。

 

 恐怖で眠れないなら、その恐怖を取り除けば眠れるようになる。

実に簡単な事だったのだ。

 

 

時は流れて現在。

 

 

夜眠れるが、朝起きれない。

 

 

 

 

 


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