人に会いたくない時  No.044

 

人生には良い時とそうでない時がある。

そして人生の浮き沈みは、その人の社交性に大きな影響を与える。

例えば人生が上手くいっている時は、心も軽く社交的になるだろう。

表情は自然と笑顔になり、身体全体が自身に満ち溢れる。(私の最も苦手なタイプだ)

また自分の人生がいかに素晴らしいか、他人に聞いてもらいたいが為、やたらと他人に話しかけるようになる。

 

そして末期になると、奴らは同窓会を開くのだ。

 

逆に人生が上手くいっていない時は心も暗くなる。

そして、そんな時は人と会う事が億劫になるだろう。

私の人生の大半がこれに当てはまる。

それ故に、私は日常的に人を避ける傾向がある。

私は職場や学校などはやむを得ないが、街中などで偶発的に知り合いに会う事はできる限り避けたいと考える。

その為、私は人と会わないように、長い間涙ぐましい努力をしてきた。

 

歩いている時に、反対側から知り合いが近づいて来ているのが見え、相手に気づかれる前に素早く脇道に隠れた回数は、もはや数えきれない。

 

 またスーパーマーケット、ドラッグストア、本屋などで知り合いを見かけ、陳列棚の陰に隠れた回数も数えきれない。

 

野菜を買いたいのに、知り合いが野菜のコーナーにいる為、買う必要もない鮮魚コーナーで、ブリの頭を見つめて時間を潰したこともある。

 

そして知り合いが買い物を終え、レジを済ませるまでコソコソと逃げ回った経験は、まるで昨日の事の様に鮮明に覚えている。(実際に昨日のことだ)

 

そんな可哀想な私だが、ごくまれに人に会いたい時がある。

珍しく人生が上向いた時になるのだが、そんな時は人に会いたくてたまらない。

スーパーやドラッグストアで知り合いを見かけたら、すぐにでも挨拶する気になっているのだが、そんな時に限って誰にも出会わないのである。

 

「私の人生が上向いたら、街から知り合いが消える」などという事はない。

この現象の答えには大方見当がついている。

 

知り合いから逃げ隠れしているのは、私だけではないのだ。

 

つまり、みんな一緒なのだ。

 

 

 

 

 


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